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居酒屋火災、火のついた焼き鳥落ち油に引火?

 4人が死亡、12人が負傷した東京・高円寺の居酒屋「石狩亭」の火災で、火元の調理場にあったガス式焼き鳥器の下部に組み込まれたトレーに、大量の油が浮いていたことがわかった。

 警視庁は、焼き鳥の肉片が火のついたまま、トレーに落ち、この油に引火して炎が燃え上がったとみて調べている。店内の奥にある座敷近くの非常口付近には掃除機や段ボールが無造作に置かれており、避難の妨げになった可能性も浮上。店の前にある献花台には28日朝も、犠牲者を悼む人の姿が見られた。

 ◆トレーの油

 石狩亭で火災が発生したのは、22日午前9時10分頃。その直前、同店の調理場では、犠牲者の一人で従業員の黒河裕介さん(43)が、焼き鳥をガス式の焼き鳥器で焼いていた。

 この焼き鳥器は耐熱ガラスをガスの炎で加熱し、金網の上の焼き鳥を焼く仕組み。警視庁幹部によると、水の入った下部のトレーには大量の油が浮いており、焼け方も激しく、火がついた肉片が金網とガラスのすき間からトレーに落ちて引火し、炎が勢いよく燃え上がった可能性が高いという。このトレーに水が十分入っていれば出火の危険はないことから、同庁で当時の使用状況が適切だったか調べている。

 また現場検証の結果、焼き鳥器の約1メートル上にある排気ダクトや調理場に面した壁、さらにはカウンターの装飾用ののれんに、油がこびりついていたこともわかった。焼き鳥器の炎が、壁やダクト、のれんの油に瞬く間に引火し、天井の布を通じて店内に広がったとみられている。

 ◆見えにくい非常口

 出火当時、店内の奥の座敷で宴会をしていた別の飲食店チェーン従業員約15人のうち、死亡した明田大悟さん(30)と竹井努さん(31)は座敷に倒れており、近くの非常口付近には掃除機や段ボールが無造作に置かれていた。その前には、視界から非常口を遮るように高さ約1メートルのついたてや棚もあり、店内にいた約30人の中で、非常口を使って脱出した人は確認されていない。同庁は、店の安全管理体制について関係者から事情を聞いている。

 ◆同郷の先輩悼む

 同店で今年2月からアルバイトを始めた中野区在住の男性(19)は、死亡した従業員の草野雄二さん(60)から、出身地が同じ熊本という理由で、孫のようにかわいがられていた。いつも「まじめに、がまださんといかんばい(まじめに働かないとだめだぞ)」と方言で励まされ、仕事が終わると「腹減ったろう」と、おにぎりを持たせてもらっていたという。男性は火災当日、急用で欠勤しており、「若い自分だったらお客さんを助けられたのに……」と涙ぐんだ。

 店の前に設置された献花台には28日朝も、花を手向ける人が相次ぎ、学生時代からの常連という茨城県土浦市、公務員市川義寛さん(25)は「高円寺といえば、石狩亭で飲むのが僕らの決まりだった。今はただ、亡くなった方の冥福を祈りたい」と話した。

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