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非常口前に座布団、避難路とならず…居酒屋火災

 東京都杉並区高円寺南の居酒屋「石狩亭」の調理場から出火し、客と従業員の4人が死亡、12人が重軽傷を負った火災で、客2人が死亡した座敷席の脇にある非常口の前には出火当時、座布団が積まれるなどし、結果的に避難路として使われなかったことが23日、わかった。警視庁幹部が明らかにした。火は2分ほどで店内に燃え広がったことも判明。同庁は、逃げる客が1か所の出入り口に集中した結果、負傷者が増えた可能性があるとみて、店側の安全管理と防火体制について詳しく調べている。

 同庁は身元のわからなかった死者2人のうち1人を、石狩亭店員の黒河裕介さん(43)(埼玉県伊奈町)と確認。残る1人は同草野雄二さん(60)(杉並区)の可能性が高いとみて確認を急いでいる。別の飲食店従業員竹井努さん(31)(東京都北区)と同明田(あけた)大悟さん(30)(杉並区)を含む死者4人は司法解剖の結果、いずれも煙を吸い込んだことによる一酸化炭素(CO)中毒だった。

 同庁幹部などによると、出火当時、石狩亭では黒河さんら4人の店員が働いていた。黒河さんが串焼きを焼いていた際、調理器具にたまった油に引火。この火が上部のダクトや壁に付着した油、装飾用の布に燃え移って一気に店内に広がった。出火後に出入り口から逃げた男性(27)は「2分ほどで炎が店内を包み込んだ。出入り口に客が殺到した」と証言している。

 死亡した竹井さんと明田さんは当時、同じ飲食チェーンの店長ら約15人と、出入り口から離れた奥の座敷席にいた。調理場との間に壁があり、2人の上司の男性(36)は脱出したメンバーから聞き取った話として、「(2人は)壁で出火に気付かなかったようだ」と話す。

 警視庁では、出入り口に人が殺到したことも明田さんらが逃げ場を失う原因になった可能性があるとみて調べている。結局、5人が出入り口から離れた窓から約5メートル下の道路に飛び降り、けがをしている。同庁は23日、業務上過失致死傷容疑で現場検証を実施。その結果、非常口の前に多くの座布団が積んであったことがわかった。非常口が使用された形跡はなく、複数の常連客が「非常口の存在は知らなかった」と証言しているという。

 同庁は、急激な煙の充満に加え、避難路が機能しなかった経緯についても関係者から事情を聞いている。

 建築防災に詳しい長谷見雄二・早稲田大教授は「複数の非常口があっても、適切な避難誘導がなければ客は自分が入ってきた出入り口に殺到する。燃えやすい布の装飾物があった可能性と合わせ、経営者や従業員の防火意識について調べる必要がある」と話している。

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