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<漁船転覆>「水を一口か二口飲んだだけだった」

 鎮西町漁協(佐賀県唐津市)所属のキンメダイ漁船「第1幸福丸」(8人乗り、19トン)の転覆事故で、4日ぶりに救助された甲板員3人が、入院先の伊豆諸島・八丈島(東京都八丈町)の町立八丈病院で「(救助されるまで)ペットボトルの水を一口か二口飲んだだけだった」と話していることが分かった。転覆当日か翌日に船室内でペットボトルを見つけ、3人で回し飲みしたが、それ以降は一切、水を口にしておらず、生還はまさに「奇跡」だった。

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 同病院の複数の医師によると、水が入ったペットボトルは1本だけしかなかった。回し飲みしたが、味に違和感を感じたため、3人は全部は飲まずに捨てることで合意した。このため、下痢などの症状を引き起こさずに済んだという。

 村井邦彦院長(57)は「残りの期間、水を飲まずにいて生還できたのは奇跡的だ。水にぬれず、船室内でじっと動かずにいたことに加え、空気の密度や室内の湿度など良い条件が重なったのだろう」と話している。

 一方、救助された3人のうち、宇都宮森義さん(57)=静岡県下田市=が29日、見舞いに訪れた遠縁の浅沼好子さん(78)=同島在住=に「3人いたから助かった。『頑張ろう』と励まし合いながら過ごした。1人だったら死んでいただろう」と救助までの様子を語った。

 宇都宮さんは24日の転覆当時、船室で休んでいたといい、「あっという間にひっくり返った。怖かった」と振り返った。真っ暗で狭い船室に閉じ込められ、足を伸ばすのがやっとのスペースで3人が身を寄せ合っていた。のどの渇きと飢えでほとんど眠れなかったという。「駄目か」とあきらめかけていた28日午前、頭上からコンコンと船底をたたく音が聞こえた。思わず、そばにあった棒を手にしてドンドンとたたき返した。間もなく、第3管区海上保安本部の潜水士が船室のドアを開け、懐中電灯で室内を照らしたという。

 同病院によると、3人の退院は30日夕以降の見通し。退院後は3管のヘリコプターか巡視船で静岡県下田市の下田港へ向かう。海保による事情聴取の後、記者会見に臨む予定という。【沢田石洋史、菊池まり】

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